自閉症などの発達障害のお子さんの通院で難易度ベスト3に確実に入るのではないか…という程の
『歯科治療』
歯医者さんは、
- 診察台に乗るだけでも恐怖
- 真上から照らされるライトが恐怖
- 器具を見るだけで怖い
- 歯を削ったり処置する時の音が恐怖
- 口の中の処置の音が耳や頭に響いて恐怖
恐怖だらけ。
大人も嫌ですよね。
特に自閉症(発達障害)の場合、過敏のお子さんが多いのでパニックになるケースが殆どではないでしょうか。
息子も勿論その中の1人で、歯科治療に関しては本当に頭を抱えて来ました。
そんな、8歳の息子の歯科治療についてのお話をしたいと思います。
自閉症息子の歯科治療の経緯(〜6歳まで)
息子は1歳11ヶ月で自閉症と診断されて、2歳頃には特性もどんどん濃くなっていき様々な困り事が出て来ました。
感覚過敏、パニック、癇癪、こだわり…。
特に感覚過敏は強度レベルで歯磨きも拒否・パニック。
当然のことながら…
虫歯が出来るのが早かった( ;∀;)
これは障害に理解のある歯科医院に行かなければ、きっと治療が出来ない…と思い、
- 大学病院の障害児歯科
- 市の障害者歯科
に通いましたが、どちらも途中で通うのを止めました。
詳しい経緯については、こちらの記事で紹介しています。
自閉症息子の歯科治療の経緯(6歳〜現在)
2年前の6歳から現在の歯科医院にお世話になっています。
やっと辿り着いた、理解のある歯医者さんです。
最初は歯医者さんの入り口に行くだけで『ギャー』暴れていました。
しかしスモールステップを積み重ねることによって、息子はメキメキと成長を見せてくれました。
因みにこちらの歯医者さんでは『超超超スモールステップ』です。
そして、将来のことを考えて極力押さえ付けて治療をしない方針の歯医者さんです。
【最初の1ヶ月】
歯医者さんの入り口まで行って靴を脱いで帰る(それだけ)
これを1週間に1回、数回繰り返す
【次の2ヶ月目】
診察台に座って帰る(診察しない)
これを数回
【3ヶ月目】
やっと診察する
【健診・おそうじ】
月1回通う
【治療】
一般的には2回くらいで終わる治療を数回に分けて恐怖感を与えないようにする
ざっとこんな感じで2年通いました。
通い始めた頃は大変でしたよ。ちょうど2年前の今頃、診察後に暴れて待合室のクリスマスツリーを倒しましたから…。
いつもこれ、衛生士さんに言われます(笑)
通い始めて1年くらいには落ち着いて診察を受けられるようになっていましたね。
待合室でも大人しく座って待つことが出来るようになりました。
自閉症息子の歯科治療の現在
最近、大きい虫歯が2つも出来てしまい、暫く治療で通っていました。
神経まで行ってしまっていた虫歯でしたので、なかなかハードな治療と期間を要した訳ですが…。
息子は毎回行く度に、心拍数が上がり、診察前に必ずトイレで大量の(大)をする程緊張している様子が分かりました。
それでもジッと待合室で待っているのです。汗をかきながら。
そして目に涙を溜めながら診察台に横になり、ポロポロ涙を流しながら口を開けます。
本当に本当に恐怖で震えているのが分かります。
安全上少し手を押さえる必要はありましたが、泣きながらも大きく抵抗することはありませんでした。
治療を重ねるにつれて、衛生士さんが押さえた手に全然力が入っておらず全く抵抗しなかったとのことでした。
治療が出来た!!!
すごい、すごい。息子、本当によく頑張りました。
治療後はいつも褒められてルンルンで帰ります。
●超超超スモールステップで成功体験を積み重ねる
●将来身体が大きくなった時のことを考えて極力押さえ付けて治療をしない
このような方針の歯医者さんに通い始めて2年。
息子は着々と成長し、今では治療を受けられるまでに成長しました。
自閉症の息子の歯科治療・まとめ
8歳にして歯科治療を受けられるようになって自閉症の息子。
以前は、押さえ付けずに治療が出来るようになるとは全く想像が出来ませんでしたが、理解のある歯医者さんに出会ったことで実現しました。
そして、必ずしも
障害者=全身麻酔での治療ではない
と思うのです。(症状に依りますが)
息子も経験済みですが、全身麻酔もなかなか大変です。
スモールステップの積み重ねで押さえ付けずに歯科治療を受けることは充分に可能だと思います。
そして、こちらの歯医者さんに通っているお子さんは皆出来るようになっているそです。
息子は引き続き定期検診で月1回通う予定です。