息子は重度知的障害を伴う自閉症です。
発語はありません。
息子は現在10歳。
特別支援学校に通っています。
発語はなく
PECSでコミュニケーションを取ります。
で、今回は
息子にスマホやタブレットでYouTubeを見せていない理由
について。
幼少期、YouTubeばかり見ていた息子。
しかし、どうしてもYouTubeを脱しなければいけない背景がありました。
今回は脱YouTubeをしなければいけなかった理由とその経緯について記録しています。
【自閉症】テレビやYouTubeは良くないの?発語が遅れるの?
まず始めに。
テレビやYouTubeが見せ過ぎると発語が遅れる!!
ということは、
全く思っていない人です。私。
まぁ、発語がないとお決まりのように言われる台詞ではありますけどね。
定型の娘も同じように育ててきましたら、テレビやYouTubeが発語に影響するとは全く思っていません。
たくさん話しかけてあげてね!言葉のシャワーね!
たくさん本を読んであげてね!
お決まり文句のように、こんな事も言われますよね。
言葉のシャワーは通用しませんよ。
だから『障害』なんです。
おーーーっと失礼。また話が逸れました。
………
それで
息子にはYouTubeガンガン見せていました。
なんなら息子用のipad miniまで購入して見せていましたよ。
だけどね…
ある時から息子の身体に変化が起きるようになったのです。
それが起きるようになってから、スマホやタブレットでYouTubeを見せていない、見せられない、という現状。
そこに至るまでの背景があるので、少し長くなりますがお付き合い頂けたら嬉しいです。
【自閉症】息子に起きた身体の変化
ある日、息子に起きた変化。
あれは3月に関東で雪が降った寒い寒い土曜日でした。
息子
急に唇から色が消えて真っ白に。
真っ青になるというより、白かった。
色が無い、という印象。
最初は救急車を呼ぼうかとスマホを手に取りました。
しかし10〜20秒くらいで元に戻りすっかり元気にしているので、その日は様子を見ることにし週明けに掛かり付けの小児科を受診することにしました。
実はその症状が出た時は急性中耳炎になっていました。
小児科を受診した時は主治医の先生は
中耳炎の痛みによる
『迷走神経反射』
ではないかと。
もしくは便秘でお腹が痛くなった可能性もある、との事でした。
しかし、しかし、数ヶ月後
また同じように『唇が真っ白になる』という症状が出ました。
2回目に起きた時は恐らく身体の不調はありませんでした。
そこで『てんかん』の可能性も否定出来ないという事で、県のこども専門病院を紹介してもらい受診することになりました。
その時、掛かり付けクリニックの医師から言われたのは
お母さん、慌てるかもしれないけど、その時の様子をなるべく動画で撮影するようにして。診察の時にそれを見せてくれると診断の参考になるから。
という訳で、いつでもスマホで撮影が出来るように準備・心構えをしました。
慌てますよ。慌てるけど、やるしかない。。。
更に、そこから症状が出るときの記録を取るようにしました。
- 身体に不調がないか(便秘や中耳炎)
- 天候(低気圧が原因か?と思ったので)
- その症状が出る場所や時間帯
- その症状が出た時に何をしていたか
この時点では、私は『てんかん』の疑いを持っていました。
当時通っていた児童発達支援事業所のスタッフの方達に『てんかん』の症状をたくさん見ている方がいたので色々と情報収集をしていました。
『てんかん』の症状も
- 意識があるてんかん
- 疲れ・ストレスが原因の時
- 気温差が原因の時
- 学校や外で緊張している時に起きやすい子
- 家でリラックスしている時に起きやすい子
など様々だそうで、特にお昼寝をした時の体温の変化などにも気を付けていると教えて頂きました。
そういえば、家でしか起きたことがないな…。
とか
ストレスが溜まっているからかな…。
と既に『てんかん』という文字が頭の中をグルグルグルグル。
一方で、便秘による腹痛や中耳炎の強烈な痛みによる『迷走神経反射』なのか…という思いも頭の片隅にチラホラ。
とにかく撮影・観察・記録をしようと思いました。
それで記録を取っていると
天気の悪い日、天気の良い真夏日、朝、夕方など、天候や時間帯はバラバラ。
ただ外で起きたことが一度もない。私と一緒にいる時だけ。
なんだろうか。。。と、観察を続ける中で気付いたのが
YouTubeを見てるときに症状が出ることが多い
という事でした。
毎回ではない。でもipadでYouTubeを見ている時に頻回起きている。
息子はね、YouTubeを見ていると、どんどん自分の見たい動画をクリックして、必ず辿り着くのが
破壊系の動画
物を車で踏んで壊す(タイヤで踏んでる部分にフォーカスされている)動画とかよく見ていたんですよね。
何だか、こういう動画がもしかして視覚刺激となって息子に影響を及ぼしているのではないか…説が私の中で濃くなっていきました。
しかもこの時既に、YouTube中毒になっていたように思います。
『YouTubeおしまい』というと癇癪勃発。
うん。YouTube中毒だったと思う。。。
アニメでも戦いのシーンが苦手だったり衝撃的なものが息子にとってはストレス的な刺激になっているのか…。
想像でしかないけど、とにかく身体の異常がないか診てもらうのが最優先。
これらの記録を持って、こども専門病院の初診に向かいました。
【自閉症】こども専門病院の受診
初診時に、症状が出たときに撮影した動画を医師に見せて、これまで記録してきたことを伝えました。
動画を見るなり
『てんかんの症状とは考えにくいけど、脳波・心電図を取り、血液検査もしましょう』
とのこと。
おおん??てんかんとは考えにくい??
となると尚更原因が何だろうか?という思いがグルグルグルグル。
とにかく検査をしなければ何も分からない。
血液検査は貧血からアミノ酸??(詳しい内容は忘れた…)など詳しい項目まで検査をした。
脳波と心電図の検査は別日に設定されて検査しました。
脳波と心電図の検査がカオスであったという事は言うまでもなく、ここでは割愛させて頂きます。
………………………
それで、一通り検査をして
………………………
全て異常なし
自律神経の乱れの可能性が高い
との医師の見立てでした。
そこで、動画を見ている時によく起きる気がする…という話をすると
『動画を見ている時に頻回起きるのであれば、何かしら刺激になってしまっている可能性は否定出来ないね』
との事でした。
ここから、
私は息子にipadでYouTubeを見せることを止めた
のです。
大変でしたよ。
YouTube(ipad)をなくすということは。
まだこの頃は息子が大変だった時期で、ipadでYouTubeを見せないと家事も何も出来ない状態でした。
YouTubeを無くして生活が成り立つのだろうか。
でも、息子のこの唇真っ白症状の原因がYouTubeである可能性が少しでもあるなら
脱YouTube
という選択肢しか無かった。
ちゃんと時間を決めて、スケジュールや指示に従うことが出来て、正しく使うことが出来れば良かったのかもしれないけど、当時の息子には難しかったですね。
それに、機器類は上手く操作が出来ない時に癇癪やパニックの引き金になってしまう。
そして何よりタブレットやスマホを使用して至近距離で動画を見ていることに原因があったのかもしれないので、無くても良いなら無い方が良い。
消去する時最初は発狂しましたけど、YouTubeを見られない代わりに他に興味が持てるような物を用意したり、外に遊びに行ったり、とにかく気が紛れるような事を探しました。
この時家事は後回し。脱YouTubeに専念をしました。
大変だった時期の詳細がいつも思い出せないし記録もしていなかったけど、多分1ヶ月もかからずにYouTube(ipad)を要求して来なくなったと記憶しています。
YouTubeがなくても息子と生活出来るんだ…
と思いましたね(苦笑)
YouTube以外のもので遊ぶようにもなりましたし、家での過ごし方も徐々に安定していきました。
スマホやタブレットでYouTubeを止めた結果
この発作のような唇真っ白症状がきっかけでスマホやタブレットでのYouTubeを止めた訳ですが、、、
実際に現在、症状がどうなったのかというと
激減しました
ゼロではありません。
でもその症状が出る時は、腹痛や中耳炎など痛みがある時など、原因が想像出来る時に限られてくるようになりました。迷走神経反射でしょうね。
多い時は月1回くらい、多い時は月2回起きたり、少し空いたと思っても3ヶ月後に起きたりしていましたが、最近は夏に便秘による腹痛で久々にその症状が出たくらい。大量の排便後はケロッと元気に。
自閉症の子はね、多方面からストレスを受けやすいし、そうなると過敏も強くなるし、本当にストレスや疲れには気を付けないといけないな…と思います。
YouTubeも全く見せない訳ではなく、見るとしても私のパソコンで短時間。
でも、ほぼ見ていない状態。
息子に端末を渡して好きなようにどんどん色んな動画を見てしまうということが良くなかったと思うのです。
今ではYouTubeを見たとしても、時間を決めたり『おしまい』と言うとすんなり止められます。
【自閉症】息子にスマホやタブレットでYouTubeを見せていない理由•まとめ
自閉症の息子にスマホやタブレットでYouTubeを見せていない理由をまとめると
- ある時、唇が真っ白になるという発作的な症状が出るようになった
- 『てんかん』を疑い精密検査をするも、異常は無かった
- その発作的な症状がスマホやタブレットによるYouTubeが原因かもしれないと感じた
- スマホやタブレットでYouTubeを見せるのを止めると発作的な症状が激減した
ということです。
ただ、YouTubeが原因と断定されている訳でもありません。
息子のような子もいる、という事を知って頂けたら嬉しいです。
本日もお読み頂きありがとうございました!