【感覚統合】遊びや暮らしの中で感覚を育てる方法

療育センターのお勉強の中に「感覚の育ち」というものがありました。

感覚統合療法…外から入ってきた感覚情報を脳の中で交通整理をして環境に適応していくこと。アメリカの作業療法士「エアーズ」が始めたもの。

[chat face=”man1″ name=”” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]感覚統合がうまく行かないとどうなるの?[/chat]

コミュニケーション、行動面、情緒面、学習面などで問題が出てきます。

目次

【感覚統合】療育で重要視される感覚とは?

五感(視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚)の中の触覚

防衛系(原始系)…身体を守る働き。いざという時に働く。生まれつきあるもの。

この防衛系が過度に働くと…

うちの息子のように帽子を嫌がったり爪や髪を切るのを嫌がったり、触られるのを嫌がリマス。

探索系(識別系)…ものを識別する働き。意識を向けて触る。触知覚。

成長と共に識別系が発達していくのですが

「識別系」が「原始系」を抑制することで触覚のバランスを保つそうです。

触覚が上手く働かないと…

●触られるのを嫌がる

●砂遊び、粘土遊びなどが苦手(または好き過ぎる)

●汚れが苦手(または汚れに気付かない)

●痛みに弱い(または鈍感)

●集団が苦手

●服にこだわる

前底覚…バランス

姿勢を保つ、身体の傾き、スピード、回転などを脳に伝える感覚

→空間の中で頭を真っ直ぐな位置に保つ

身体の動きに対応して目の動きを調整をしたり、覚醒の調整をする

前庭覚がうまく働かないと

●姿勢が崩れやすい・ゴロゴロしてしまう

●転びやすい・怖がり

●走り回る・飛び跳ねる・クルクル回る

●ボールなど動くものを追えない

固有受容覚

力加減、関節の曲がり具合、筋の伸び縮みを感知する感覚

例えば

●自分の身体の位置・状態が分かる

●目をつぶっても重さが分かる

●目をつぶったまま指を鼻に当てる

●腕を伸ばした時に指先の位置が感覚的に分かる

●ちょうど良い力加減の調整

固有受容覚が上手く働かないと…

●乱暴(お友達をバンバン叩いてしまう←本人にはそのつもりはない)

●不器用(細かい作業が出来ない)

●物の扱いが雑になることがある

●爪やものを噛む

●力の加減が出来ない

●小さなトンネルなどで遊んでいる時に、よく頭をぶつけてしまう

【感覚統合】感覚がしっかり育つと…

生活がスムーズになる

●着替えの際、どのくらい手を伸ばしたら良いか?などが分かるようになる

●姿勢が良くなり目の動きを集中させることが出来るようになる。活動においても集中して行うことができる

●お友達とのコミュニケーションがスムーズになる

→感覚が育ってくると環境に適応し生活がしやすくなります。

【感覚統合】感覚を育てる遊びと活動

触覚を育てる活動・遊び

●ダンス

●触れ合い遊び

身体をたくさん触ってあげたり触れ合い遊びなどが効果的

しっかりと強めに触ると刺激が伝わる→感覚が育つ

中途半端にそーっと触ると刺激が伝わりにくい

前庭覚を育てる活動・遊び

●利き手と反対の手(補助の役割)をしっかりと教える

→例えば食事の際にお茶碗に手を添える

●シーツブランコ

→タオルケット等に子供を乗せて大人2人でユラユラさせる

●平均台

●トランポリン

●布団の上に乗せてコロコロ転がす

固有覚を育てる活動・遊び

●手押し車

●鉄棒にぶら下がる

筋力アップ出来るような活動がおすすめ

【感覚統合】息子は重度の感覚過敏だったが現在は改善傾向

息子にはどんな感覚過敏があったのか?

それはそれは、大変でした。

服は柔らかいものしか着られない、上履きも履けない、爪を切るときは大パニック、髪を切るにも一苦労…

たくさんあります。

息子の感覚過敏詳細と現在の改善状況について、こちらで紹介させて頂いております。

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自閉症息子の感覚過敏について 自閉症の息子は「感覚過敏」があります。 療育センターのクラスNo.1と言っても過言ではない程でした。 産まれたときから過敏があった訳ではなく、特性は2〜3歳くらいか...

ただ、改善傾向と言っても、発達障害の特性は『治る』ものではありません。

環境やストレスの影響で潜んでいたものが表に出てくる可能性は十分にあると考えています。

【感覚統合】感覚過敏克服のために工夫したこと

●触れ合い遊びをたくさんした

●寝る前にボディクリームでマッサージをするようにしている

●自宅用トランポリンを購入してみた

●髪を切る、爪を切ることに関しては、とにかく「慣れる」ように繰り返しの訓練をする

【感覚統合】生活の中でも感覚を育てる工夫が出来る

お手伝いの中での工夫

お米をとぐ、レタスをちぎる、食材を混ぜる、洗濯物を干す、風呂洗い、雑巾掛け

入浴時間での工夫

ペットボトルからコップに水を注ぐ、水鉄砲で遊ぶ、身体を擦る

など

【感覚統合】に関する本

【感覚統合】遊びや暮らしの中で感覚を育てる方法・まとめ

お子さんが無理をすることなく、興味のある好きな遊びやお手伝いから始めてみると良いかもしれませんね♪

我が家も気付いたとき息子のコンディションが良いときに、洗濯干しを手伝ってもらったりしています。

感覚過敏は自閉症のお子さんのほとんどが抱える特性で、とても不快で辛いものだと思います。

適切な環境設定や感覚を育てる活動などで工夫していく必要があると思います。

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