重度知的障害自閉症の息子の上には、3学年上の姉がいます。
「きょうだい児」です。
きょうだい児とは
障害を持った子の、兄弟姉妹のこと。
きょうだい児には、私たち親には分からないたくさんの苦悩があるのです。
きょうだい児にしか分からない苦悩
娘はおてんば。活発。元気いっぱい。よく喋る。
凄く気が利くし弟の面倒もよく見てくれます。
本当に、家族の中で一番頼りになるのです。困っている時にサッと助けてくれる。
そんな娘に私も完全に甘えてしまっています。
子供たちの前では絶対に泣かないと決めていたのに、息子のパニックがあまりに酷くて手が付けられなかった最中、主人は海外出張に行ってしまうし、もうどうしたら良いのか分からなくなり一人部屋で泣いてしまったことがあって…。そこを娘に見られたことがあるんです。
不安にさせたと思います。
絶対我慢してる。親や弟に絶対に不満はある。
でも、どうしても平等に育てることが難しい。。。
「申し訳ない」と言う気持ちと「理解して欲しい」と言う気持ちが混同して、息子がパニックになってしまっている時は、娘に我慢させてしまう。矛盾だらけ。
本人はいつも、理不尽だな…と感じていると思う。
パニック状態のときに、冷静に大きく受け止めることが出来ない自分が本当に情けない。
2人の子供を大きな器で受け止められるようになりたいですね。
とにかく、娘が不公平だと思わないように。
意思疎通が困難な息子への支援は必須ではありますが、伝えられるのに我慢して伝えられない娘への配慮は息子以上に必要であると思うのです。
いつも娘を優先に、食べ物も娘に先に、オモチャも息子ばかりにならないように…と思うのですが、いざパニック状態になると息子ファーストになってしまう。
本人の中には相当な葛藤があると思うのです。
その本当の気持ちは絶対に私には分からないこと。私はしょうがい児の経験がないから。
だから、私がやるべきことは
●娘の気持ちや表情を読み取るように気を付けること
●気持ちが分かるよ、という雰囲気を醸し出さないこと
●娘の気持ちを尊重できる環境(空気)にすること
●いつも感謝すること
かな。
言うは易く行うは難し
障害者が産まれたことは誰も悪くない
最初は障害のある弟を産んでしまって申し訳ないと思い、何が原因だったのかと悔やみ狂ったようにネットで調べたこともありました。
しかし、過剰に申し訳ないと思って接することはちょっと違うのではないかと思うようになりました。
だって、我が家はそういう家族だから。
障害のある弟は悪いことをしていない。誰も悪くない。
これは賛否両論あると思いますが、
障害児に産んでごめんねって思う親御さんもいる。
でも、正直…私も悪いことはしていないのです。
妊娠中に不摂生をしたから、愛情不足だから障害児になる訳ではないのです。
障害児が産まれたことに過剰な罪悪感を持って娘に気を遣いワガママにすることは、それは違う、と思うのです。
将来、娘の結婚に影響しないのか??
「きょうだい児」は結婚できるのか??
多くのきょうだい児が悩んでいる問題だと思います。
家族に障害者がいると、結婚に反対されたりすることがある?
それは残念ながら影響はあると思うのです。
「きょうだい児が障害者の世話をしなければいけない」
「障害者はお金がかかるのでは?」
という不安。
では、親としてしなければいけないことは
●きょうだい児には金銭的な負担を掛けない
●親亡き後はきょうだい児と障害者は居住を共にしないように
これは最低限だと思います。
しかし、障害者施設は今どこもいっぱいで入れないそうで…
地域差はあるようですが、施設に入所させるためにわざわざ引っ越すご家族もいるとのこと。
この辺の情報はまだまだ私も勉強不足でこれから調べます。
介護が必要な弟と一緒に結婚生活を送りたくないですよね。
主人か私が元気ならば、生活介護などを利用しながら面倒を見ることが出来ますが…。
問題は主人か私に何かあった場合。娘に負担が行きますから。
ここは今からリサーチして考えておかなければならないことです。
仮に上記問題がクリア出来たとしても娘の結婚が断られたとしたら、それはもう
「偏見」かな。
偏見については、もう親としてはどうしようもないですね。。。
偏見を持たない人と一緒になって欲しいというのは、親のエゴですかね…。
2人とも幸せになれるように
障害のある息子のことで、娘が犠牲になることがあってはいけないということ。
とにかく、きょうだい児である娘は息子のことで制限されることがないよう、そして2人の子供がそれぞれ幸せに人生を歩んで行けるように、今準備出来ることはするしかないのです。
そのためには私たちが、金銭面は然り福祉制度や将来について知識を深めて、出来るだけの準備をすることです。
時間はあるようでないですから。。。
娘のこと、ここに書いて良かった
娘について、初めてブログに書きました。
こうやって文字に起こしてみると、トラブル発生時も少し娘ファーストで接することが出来たかな。
だから、書いて良かったと思っています。